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幡野広志さんの写真展に

一年近く前のことだけど、その時のフィルムをようやく現像した。カメラを持って表参道・青山周辺を散歩していたときに、偶然幡野広志さんの写真展に遭遇した。場所はほぼ日のTOBICHI。表参道をずっとまっすぐ進み、根津美術館の交差点で左に曲がった先にある、ひっそりとしたギャラリー。

幡野さんは元狩猟家で、ある時血液癌を発病した。写真展では、狩猟での獲物の写真と、生まれたときから撮り続けている息子さんの写真が階を隔てて展示されていた。命を奪う狩猟と、命を暖かく見守る日常生活…この対比がとても印象に残った。これらの写真は子供が成長していく様子をただ記録したものではない。余命何年とこれからの人生の長さが目に見えているなかで、一緒に過ごしたその瞬間を記録するそれぞれの写真には、息子さんに向けられた愛が詰め込められている。またこうして残された写真は、その場に自分が存在したことの証明でもある。

命、生死、愛、そして写真…。いろんなことを深く考えた。

CANON EOS-1N, SIGMA 50mm F1.4 Art, KODAK Portra 400
2019/03/06